無意味
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全ては無意味。
快楽は一瞬のうちに過ぎ、
美しさは時と共に失われ、
記憶と記録は薄れてゆき、
やがて世界から忘れ去られる。
そもそも意味という概念を持つのは人間だけで、
端的に言ってしまえば、宇宙が生まれた意味はない。
例えこの宇宙を創った神がいたとして、その神は何のために生まれたか。
神を創った存在がいるのなら、その存在は何のために生まれたか。
意味を持たせようとしても、結局は無限後退に陥る。
宇宙に限りがあるとしたら、全ては結局無に至る。
宇宙に限りがないとしても、時間はただ無意味に積み上げられてゆくだけ。
この世界は、人間の都合の良いように出来ていない。
・・・だからこそ、己が持つ「意味」を頼りに、人は生きて行くのだ。
全てが無意味でも、人は全てに意味を見出す。
人の世界は、意味に溢れている。
全てのものに、価値がある。