足元

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時さえも凍り付く極寒の地 トカルトコルデ

大陸は氷で出来ていて 民は必死に飢えを凌ぐ
蔓延る魑魅魍魎は果てなく増え続け
巨大な歯車は古代文明の名残と化す そんな場所の とある冒険家の話


最後に見つけたスイッチを押した先に転移した私は出口を求めて走り出した。右へ 左へ 現れたRに突進したり迂回したりしながら そしてある見覚えのある通路にでたとき 出口を もとい入口を見つけた 吹雪は 止んでいた。この建築物のある氷山は緩やかな斜面でありながらも凸凹とした起伏の激しい地形であり 特にこの建築物の入口は斜面の縁にある。

何が言いたいかというと 私は後ろから追いかけてきたSの攻撃をできるだけ引きつけてから体を横に移動させて攻撃を避け 足を引っ掛けてSを斜面の下の 硬い氷解に当てた。すぐさまに斜面を下り未だ起きあがっていないSの肩に剣を突き刺し 体を足で抑えた 片腕が使い物にならないのを確認してから 喉と思われる場所に先程引き抜いた剣を突き刺して そして中身をかき乱すように剣を動かした。死んだのか 煙となって消えていった Sの倒れていた所に落ちている少数のコロナ通貨を トカルトコルデで流通している通貨を拾って 他の敵が建築物から溢れ出し 追いかけて来る前に私は建築物から離れた。

この氷山は起伏が激しく 只移動するだけでも体力と時間を浪費する その為 建築物から十分離れた頃には夜も明けようとしていた。山を下り始めたのが夜の始めで 建築物の中を走り回っていたのが夜中 つまり何が言いたいかというと 徹夜である 私は目に隈という呪われた装備と共に 仮眠を取る為のカマクラを作り始めた。

短調な作業の中 頭が船を漕ぎそうになるのはカマクラを作る準備をしていた時だけで いざ作業を開始すると雪と氷の痛みを感じさせる冷たさが目を覚めさせた。そのままカマクラを建築し終えてから 篝火を中央に作り 暖を取りながら眠り始めた。

次に目が覚めたのは日が沈み始めた時だった。カマクラから出て 次の冒険を求めて歩き出す 建築物の中の醜態も冒険ではあったが 次はもっとクリア出来そうなのが好ましい せめて敵を倒せる武器を入手出来たならば。別にその辺りをうろちょろ移動するだけでも 凍死した者の装備や 或いは骸として蘇って移動している為 新しい武器を見つけるのは苦ではない 只私の持っている剣の方が優れているだけなのだ 只の寄せ集めの鉄屑からこの業物を造りだした 集落の民の 鍛冶師の優秀さが伺えた。

靴裏に画鋲が付いた危険な靴を使っているが 斜面の移動の際は踏ん張らねばならないし それだけではなく 凹んだ場所は水が溜まっていたりする為迂回せねばならない そうすれば移動の際の最低限の安全は確保できるからだ。


だが次に冒険に始まりは 巨大な骨に近づく途中で 足元が崩れて 私は大穴に落ちた所から 始まった 足元が絶対に崩れたりしない足場だと 無意識に思っていた 私の油断が招いた結果であった。

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