抱え込まずに、人を動かそう
タイトルだけみると、なんだか何もしない悪い奴のようですが、頼ることは非常に重要です。
頼るということは、人を動かすということです。
ですが、人は簡単には動いてくれません。
タスクを投げたからと言って、勝手に動いて勝手にやってくれるわけではないんです。
私は人を動かしてばかりです。
自分ではほとんど何もできやしません。
それでも、自分に芸がないなら、せめて人を動かすための努力しようと思いました。
今回はそんなお話です。
目次
人を動かす難しさ
みなさんは、こんな経験はないでしょうか。
- 「○○さんに作業をお願いしたのに、動いてくれない」
- 「みんなでやろうと決めて発足した企画が、全然進展がない」
私は結構こういった案件を目の当たりにしてきました。
最初は皆やる気があるんです。
やりたくて色々意見が出るんです。
そうして集まって、集団になる。
しかし、それは長くは続きません。
人というのは、金銭が発生する「仕事」でない限り、ほとんどの場合においてそれらを「やらなければならない」と思ってくれないのです。
例えばみんなで絵をかいて、一つの大きな絵を作ろうという話になったとします。
最初はあんな絵をかこう、こんな絵を描こうとたくさんのアイデアが生まれます。
しかし、数日もたつとそれらの意欲は風化します。
誰も動かなくなってしまうのです。
そんな時、どうしたらいいんでしょうか
結局はだれかが動くしかないんです。
しかし、自分一人ではこれを完成させることはできないとしたら・・・
つまり、ここが人を動かすときの頑張りポイントです。
相手を理解する
何かを頼む時、その人を知らずに物を頼むと大体失敗します。
なので、まずは相手を理解することが重要です。
相手を理解するにおいて、重要なポイントは以下の二つです。
- 相手がどのような人物なのか
- 相手がどのような立場なのか
相手がどのような人物なのか
まずは、その人の能力を知ることが重要です。
その分野に対して詳しいのか、凝り性なタイプなのか、締め切りを守ることができる人なのか
その人の能力と性格を知ることが大切です。
凝り性であれば、あらかじめこことここはこうしますと取り決めを作ってしまいましょう。
そうすることで、頼まれた側はここはこう決まっているからこうしたと自分に言い訳ができ、ある程度の許容性を持って作業してくれます。
さらに、その人がどのような動機で動くのかを知ることも重要です。
人が動く為に重要視する主な動機には、好きなことをやりたい、評価や報酬につながる、成長につながる、人の役に立ちたい、良い人と思われたいなどがあります。
お金を払ってない場合、頼む側に強制力はありませんし、頼まれた側はそれを守る必要もありません。
放置されてしまえばそれまでです。
ですが、その作業をすることによって、その人にメリットが生まれるなら話は別です。
この作業は○○さんが現在大変な思いをして作業してくれています。
と大衆に発表するだけでも、その人の気持ちはずいぶんと違うでしょう。
終わった後は、心からのお礼も忘れないようにしてください。
(うわべだけのお礼はすぐばれます)
当たり前ですが相手には感情があります。
頼み事が相手にとって良くないことかもしれません。
そういった場合、最初から相手に納得してもらうのではなく、まずはその否定的な感情を和らげる努力をするとよいのではないでしょうか。
相手がどのような立場なのか
頼む人がそのコミュニティの中でどういった立場なのかをよく分析しましょう。
発言力があり、周りの同意を得やすい人。内気で内職を好み、頼まれたことを淡々とこなす人。
発言力はないが、こだわりはある人。
その人がどういった立場なのかを理解して頼みごとをするとうまくいきやすいです。
発言力がない人だと、ため込んでしまい放置される原因につながります。
逆に単に発言力がありすぎる人だと、当初の自分が想定していた結果とは別の物が出来上がってしまう場合や、新たなアイデアを語って集団を混乱させてしまう場合もあります。
しっかりと見極めて、頼む物事に沿った人物を選んでください。
今何をしなければいけないかを把握する
当たり前のように見えて、できる人は少ないです。
先ほど述べたように、アイデアというのは集団の数が多ければ多いほど生まれます。
ですがそれは今やるべきことではなかったり、もしくは採用はしたいが、実現しようとすると多くの時間を必要とするものであったりします。
最終的な成果物をあげるには、今何をすべきで、どういったことをどの人に頼めばいいのかを自分が正確に把握しておくことです。
具体的な完成予想図を自分の中で作り上げ、それらを的確に割り振りましょう。
もちろん、できない場合は人員の増加を検討するのも一つの手です。
くじけない
大変受け止めづらい事実かもしれませんが、大多数の人はその企画を「どうでもいい」と思っているかもしれません。
あなたにとってはメリットがある、楽しい事柄でも、他人もそうとは限りません。
あなたが大切にしているなにかは、他の人にはごみにみえるかもしれません。
その事実を念頭に置く必要があるのです。
大切に思っていない人たちに、無理を言ってやらせてしまうのは申し訳ないことです。
かと言って始めたことを簡単にやめることもできない、前にも進めないけど後にも引けなくなってしまっている状況で、お互い苦しんでしまうことが多々あります。
あなたがくじけてしまえば、その企画は崩壊を迎えるでしょう。
マネジメントはそれだけ重要なポジションです。
どうかくじけず、強い意志を持って企画に立ち向かいましょう。
マネジメントは決して偉くない
勘違いしてほしくないのが、マネジメントは決して偉くないということです。
「俺がお前らを動かしてやってるんだ」なんて決して思わないでください。
あなたができなかった作業を、誰かに押し付けているだけです。ただ、その押し付け方を少し工夫しただけです。
もちろん、あなたがいなければ企画は成功しないでしょう。
ですが、あなたが押し付けた相手がいなければ、企画はゴールへ向かいません。
人にものを頼むというのは、難しく、慎重に行うべきことです。
他人を尊重し、相手の気持ちを鑑みて、強い意志を持って企画に立ち向かえば、きっと素敵な成果物が生まれるでしょう。