テレビと利権について語りたい

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※この記事は著作権侵害などを助長する目的で記載したものではありません。
 あくまでこういうものがあるんだという備忘録として語っております。
事実と違った内容を掲載している場合もあります。ご了承ください。

皆さんはテレビはご覧になられますでしょうか?
「偏向報道とかするから俺はテレビはきらいだよ!」なんて方もいらっしゃるのでは(私も偏向報道は嫌いです)
ですが日本には素晴らしい番組があるのもまた事実です。
特にアニメ関係は語っても語り切れないのではないでしょうか。

テレビの移り変わり

昔はテレビは「VHS」と呼ばれるビデオテープで録画していました。
しかし時代は進み、録画媒体もHDDやDVD、BDといった媒体に代わっていきました。
インターネットも普及しました。
それにより、日本のテレビ番組はPCに取り込み、インターネットにアップロードされるケースが増えてきてしまいました
(もちろんこれらは違法です)
もちろんそれらの行為に対し各テレビ局や国は黙っていませんでした。
何らかの対策を講じる必要が出てきます。
ですがその対策方法が物議をかもしたのでした。

メディア側の対策

地上デジタル放送に移行したときに国はB-CASカードというクレジットカードサイズのプラスチックカードを発行しました。

これは家庭にある全てのチューナーを積んだ機械(テレビやレコーダー等)にB-CASカードを装着しないとテレビを受信できなくするというものです。
発行には500円かかり、再発行には1000円以上取られます。
(ちなみにB-CASを管理するB-CAS社はお偉いさんの天下り先としてかなり有名です)
これを義務づけることで国は媒体全てを管理しようと目論んだのでした。

視聴者との闘い

地上デジタル放送はすべての放送にコピー制限が設けられ、テレビのHDDで録画した番組は他のテレビで見ることはできません。
これは不便極まりないです。
テレビで録画した番組をAndroid端末に入れたり、BDに焼いたデータを焼き増しすることなどはできません。
一部できるものもありますが、それは権利を持っているSONYなどの会社のみで、基本的には不可能です。
例えばアニメをHDDに録画するとします。
ですがHDDは経年とともに劣化し、いつかは壊れます。
それを新たな媒体にコピーする。といったことも不可能なのです。

これに一部の視聴者は激怒しました。
そして技術がある人たちはこれに対抗しようと立ち上がったのです。

BLACK-CASの登場

2012年の春頃、B-CASカードを改造し、スカパー、WowWow、BSといった有料放送を無料で視聴できるB-CASカードが登場しました。
これらはオークションなどで裏取引きされ、そこそこ出回ったようです。
しかし、この時は国は対策をしませんでした。

BLACK-CAS改造方法の公開

同年5月頃、まるも製作所というサイトで突如BLACK-CASの作成方法が公開されました。
素人でも物さえあれば作れてしまうほど、丁寧に説明されていました。
これは大きな波紋を呼び、改造に使用されるNTTのカードリーダーが公開前は2000円だったのに対し、1万以上まで高騰しました。
これは現在でもAmazonなどでかなりの額で取引されています。

国の対策

総務省はこの流れを受けて、このカードリーダーの販売を一時中止させました。
やっとここで対策をしなければならないと気付いたB-CAS社、とりあえず見せしめに情報源をつぶすことにしました。
そして6月、改造方法を見つけた1名と、ネットに改造方法を流布した2人が逮捕されました。
しかし改造方法は一度世に出回ってしまっていますので、どうすることもできません。
次の対策を考える必要が出てきたのでした。

毒電波発信

これを語るにはまずB-CASカードの仕組みについて説明する必要があります。
あまりに詳しいことは載せられませんので、概要だけ。

B-CASカードには以下の情報が含まれています。

  • カードを識別するマスターキー
  • 有料放送の契約情報

WowWowやスカパーといった有料放送と契約すると、テレビ電波に乗って契約情報が送られ、契約者のB-CASが契約済みに書き換えられる。
といった仕組みです。

改造はこの契約情報を故意に書き換えていた、ということですね。

話は戻りまして、国は流布されてしまった改造情報に対して対策を講じる必要がでてきました。
そこで付け焼刃ではありますが、この電波をつかって契約情報にない視聴者のB-CASカードを強制的に書き換える通称毒電波を発信させ、未契約者のB-CASカードを強制的に書き換えました。
書き換えるカードリーダーを既に所持している人はまた書き換えなおせばいいだけですが、カードリーダーが一時販売停止になり書き換えができないオークションなどで購入した人達への対策はすることができました。
※ちなみに、最近のカードリーダーは改造対策が施されています。

softcasの登場

さて、B-CASカードは解析されてしまいました。
解析されたらどうなるか、そう、「エミュレーション」です
B-CASカードをソフト側で仮想にエミュレーションし、あたかもB-CASカードが刺さっているかのように見せかけるsoftcas.dllが開発されました。
これにより、改造側の敷居は極端に低くなり、毒電波を発されても関係ありません。
有料放送の契約情報も好きに設定でき、かつ特別な機材は何一ついらない、WindowsOSさえあれば動作する究極のB-CASが完成してしまったのです。

終わりに

何一つ根本的な対策ができず、現状になってしまっています。
そもそもとして、地上波デジタル放送しか視聴しない人にはなーんの関係もない話です。
そもそもが無料で視聴できるんですから(NHKは料金徴収はテレビのあるなしで判断して直接集金にくるので別です)

それなのに、「B-CAS社っていう天下り先作ったんで、このカード500円で買ってください・・・買わないとテレビ見れないよ」
なーんてことをやっているのは日本ぐらいです。

さて、ここまで説明させていただきましたが、B-CASカードの書き換えやsoftcasを使用した有料放送を不正に視聴する行為は違法です。
見るならお金を払いましょう。
ですが、私たちが普段テレビをどういった仕組みで視聴しているのか、それについて知ることも悪くはありません。
知識の片隅にでも、載せておいてください。

次回は、WindowsOSとPC用テレビチューナーを使った録画サーバーの構築について書けたらいいなと思っております。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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